
NPO法人プラスWe
大阪府、第23期
事業概要
障害者市民の地域での自立を進めるために、グループホーム等の福祉サービスの提供を、障害当事者や多くの市民及び団体と共に、協働、研究しながら実践し、共生社会を実現することを目的とし、次の事業を行っています。
(1)障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく障害福祉サービス事業(共同生活援助事業)
(2)障害者市民の自立支援を行う団体の運営及び設立への援助
(3)福祉制度に関する調査・研究及び行政・関係機関との協議
(4)その他目的を達成するために必要な事業
事業の理念、創業の志など

代表 細谷 明代 氏
当法人は「当事者抜きに当事者のことを決めない」というポリシーを持ち、地域での自立にこだわった福祉サービスを、障害当事者や多くの市民、団体と連携し、協働、研究しながら実践することで、サービスの担い手となりながら、社会への問題提起と課題の解決策を提示し、共生社会の実現を目指しています。
当法人のグループホームは、「入居者が運営に参加できること」「運営に透明性を持たせること」「入居者もサポーターも楽しいと感じられる居場所にすること」を方針として運営しています。
組織情報
法人名 |
NPO法人プラスWe |
---|---|
住所 |
大阪府箕面市牧落2丁目9番13号スコーラ92 1階1号室 |
メール | pluswe@sage.ocn.ne.jp |
その他情報

金 志煥 さま
信頼資本財団の借入金返済もこの8月末で完済されましたので、今回のメッセージが最後になります。毎月の借入金返済は大変だったかと思いますが、毎月滞りなく実施されたことに敬意を表します。
さて、今回は福祉業界の人材不足について法人の取り組みを紹介したいと思います。法人には多くの職員が従事していますが、人材確保の際には細谷さんのネットワークでこれと思う方をスカウトし、法人に入られた後は概ね長く努められています。
これは、ひとえに細谷さんの職員との関係性にあります。グループホームに限らず福祉関係の施設を利用する障害のある方のお世話をするのは大変なことだと思います。きつい仕事をこなすのは一義的には職員の資質や姿勢によることが多いのですが、そこで職員がやりがいを持って生き生きと日々の業務をするためには、経営者と職員が同じ目線で利用者に向き合う必要があります。そのためには、現場の実態を熟知している経営者と職員が様々な情報共有をして利用者のために何ができるかを普段から考え、協議し、実践するPDCAサイクルを実行することが求められます。
この点、細谷さんはご自身のグループホーム運営の方針や考え方と合致する方をじっくりと時間をかけて探されており、最初の入り口の所でしっかりと業務をしてくれる方を採用されています。そして、採用後は職員とのコミュニケーションを密にして、利用者本位の対応をどうすべきかについて常に課題意識を共有しておられるので、職員の満足度も高いものと推察されます。結果として、他の事業所では人材不足が慢性化して業務に支障が出ているところもある中、法人では確かな業務を遂行できる職員が長く続いているのだと思います。
こうした努力の積み重ねが品質の高い福祉サービスを可能にし、経営者、職員、利用者の三方良しの運営を今後も継続していただきたいと思います。

しいな やすとも さま
確かにグループホームとは、小規模で民家に近い住環境で夜間も支援体制がある福祉サービスです。しかし福祉サービスの中だけで生活が成り立っていくことへの疑問もこれは私個人の思いですが、正直あります。福祉の理念として「ノーマライゼーション(どんな障害がある人も社会から切り離されずに普通の住民として生活していける。)」があります。
グループホームに入居されている人が、そこを住処として昼間はどうしたいのか。休日は何がしたいのか。作業所やデイサービス、ガイドヘルパーといった箕面市内にある他の福祉サービスやいろんな専門家との連携の中に「プラスWe」の活動はあります。
箕面市には「ノーマライゼーション」を重視した福祉法人が昔から多いです。その中でこの5年間、「プラスWe」も地域の方々の理解を得ながら、周辺の福祉法人と連携を図りながら、重度の障害ある人が自分らしく生活をする基点つくりを進めてきました。
福祉サービスの方針はややもすれば利用者を一括管理する方向に向かいがちです。「プラスWe」の成果は確かにこの新型コロナウイルス感染拡大のなかでも、グループホームを数軒立ち上げ、入居者が増えたという数の話としても順調です。しかしそれは結果であり、評価したい部分は地域の中で障害がある○○さんがどう暮らしていきたいのか。そのことをいろんな法人とも連携しながら一つ一つ丁寧に積み上げていった結果なのです。
「プラスWe」はこれからも福祉サービスは誰のものなのかという視点を持ち続けながら、地域の一般住民ともつながりながら活動を続けていかれるかと思います。
これからも長い年月をかけてでも、重度障害がある地域住民がひとりでも多く、自分らしく暮らしていけること。それが普通なんだという当初からの姿勢でこれからも頑張ってください。