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2024.08.01更新

「困難な状況にある子どものための
信頼基金」事業報告

 

 

「あなたの信頼基金」にて、ご寄付者のご意向に沿い「困難な状況にある子どものための信頼基金」を設立し、当該基金に基づき助成を実施いたしました。

助成先団体について

●助成先団体 

認定特定非営利活動法人キッズドア

住所:東京都中央区新川 2-16-10 プライムアーバン新川 2 階

ウェブサイト:https://kidsdoor.net/

 

<団体の事業内容>

2009年設立以来、日本の子どもの貧困課題の解決に取り組んでいる。
困窮家庭の小学生〜高校生・高校中退した若者を対象に、無料学習会や勉強とともに食事等の生活支援も行う居場所型学習会を、東京とその近郊、及び宮城で展開。
近年はオンライン化により、全国の子どもへの展開を拡大中。
またコロナ禍で困窮する子育て家庭が急増した 2020 年からは「ファミリーサポート」というシステムを作り、登録いただいた全国の困窮子育て家庭を対象に、情報支援や食料・文房具支援、保護者への就労支援も行っている。

助成実施内容

 

 

 

申請事業内容

ファミリーサポート事業における、困窮⼦育て家庭に届ける年末年始の⾷料支援

 

<ファミリーサポート事業について>

2023年度、ファミリーサポート事業では、年間を通じて⽣活の安定・向上をサポートする物資⽀援・情報⽀援・体験活動・就労⽀援を提供。

●物資⽀援:夏休みと年末年始の⾷料⽀援やスニーカー・家具など、⽀援者数=延べ8,585世帯/27,472名

●情報⽀援:奨学⾦や物資⽀援情報の配信やセミナーの開催など、⽀援者数=184回/延べ571,496名

●体験活動:スポーツ観戦・映画・⾃然体験への無料招待など、⽀援者数=30回/延べ1,489名

●就労⽀援:⽇商簿記3級取得サポートや求⼈紹介セミナーなど、⽀援者数=延べ103名

 

基金事業期間

2023 年2 月から 2024 年 1 月末までの間

 

助成金額

500万円

事業報告

1.助成金の充当内容

2023年12⽉〜2024年1⽉にかけての⾷料支援活動に関わる、委託費、通信運搬費、印刷費・製作費に本助成金を充当。

(うち、⾷品の仕⼊・梱包・発送に本助成⾦4,870,675円を充当)

 

2.具体的な成果

2024 年 3 ⽉末に実施した満⾜度アンケートの結果より(抜粋)

  • ファミリーサポートに登録してよかったと思いますか? → とてもそう思う・そう思う=92%

<ファミリーサポートに登録してよかったと思う理由(自由回答):物資支援について>

・お米やお菓子を送っていただけて本当に助かったから登録してよかったと思います。
・良く食べる息子達を持つ片親として主食のお米やパスタをはじめとした食料の支援や、文具や常日頃から買ってあげられない様な靴、スパイクの支援はとてもありがたいです。
・様々な物資の支援を頂けてありがたいです。
・絵本や食品の配布も児童扶養手当の制限なくいただけるので、ぎりぎり児童扶養手当がもらえない我が家にはとても助かっています。野菜、お米、食品の無料配布は本当に助かりました。ありがとうございました。
・食べ盛りの子供達を 3 人抱え、日々過ごすことに精一杯の我が家ですので、もちろん食品等の発送等のお支えは本当にありがたく、どれほど救われているか、感謝してもしきれません。

 

  • ファミリーサポートからの情報は役に立つと思いますか? → はい=92%と回答。

「ファミリーサポートから送られてくる情報の中で、最も満足度が高いのは次のうちどれですか。」という質問に対して、最も多かった回答は「食料・物資支援についての情報」であり66%であった。次いで多かったのは、「給付金や助成金の情報」の14%であり、「奨学金の情報」(10%)、「体験活動への招待 の情報」(5%)、「他団体の支援の情報」(2%)、「オンラインイベント開催の情報」(1%)、「その他」(1%) 「無回答」(1%)、「就労に関する情報」(0%、2人)と続いた。食料・物資支援の情報の満足度の高さから、食料・物資支援のニーズの高さが明らかとなった。

  • 登録してから、ご自身によい変化はあったと思いますか? → とてもそう思う・そう思う=72%

ご家庭からのコメントとして、「物価高騰のなか、食費がたくさんかかるので食料支援は助かった」、「スニーカーがもらえて息子が毎日履いています」、「奨学金などの情報を得られる」など、物資支援や情報支援が大変助かったというコメントが多く見られると同時に、「ひとりじゃないという不安感がやわらいだ」、 「孤独感からの脱却」など、ひとり親の精神的不安の軽減にも寄与していることが窺えた。

  • 本当に困った時に頼れる人がいると回答した人は4割弱となった。

  • 愚痴を言い合える相手がいると回答した人は5割弱となった。

 

※事業成果アンケート(2024 年 3 月末に実施したファミリーサポート事業の満足度アンケート)の実施概要

 目的:「ファミリーサポート事業」利用者の実態、同事業の満足度および効果、今後必要な支援について把握をするため

 対象:「ファミリーサポート事業」の登録世帯4193世帯(2024年3月末時点)

 調査期間:2024年3月15日~2024年3月24日

 回答数(回答割合):1792件(42.7%)

 

3.今後の課題や⽅針

ファミリーサポート登録時に取得しているデータによると、困窮⼦育て家庭がファミリーサポートに求める⽀援内容として、1 位が「⾷料や物資⽀援」、2 位が「給付⾦や奨学⾦などのお⾦に関する情報」となっており、⼦育てご家庭にとって、やはり「⾷料とお⾦」のニーズが⾼いことがわかります。
毎年実施している夏休み・年末年始の⾷料⽀援の継続を求める声も多くいただきますが、その都度クラウドファンディングなどで⽀援を募り、寄付を原資に⾷品を調達する形は継続が難しいと考えており、これまでの活動から、⾷品会社から賞味期限切れや余剰在庫、飲⾷チェーン店で無料で飲⾷できる電⼦チケットの⽀援なども増えてきたので、今後は⾷料の調達コストや輸送コストを鑑みて、企業への営業に⼒を⼊れ、ご⽀援いただいた物資の取りまとめ、輸送コストが不要な電⼦チケットの配信など、企業と⼦育て家庭をつなぐエコシステムのハブとなる形を⽬指したいと思っています。