評議員・役員・フェロー紹介信頼資本社会に向けて活動する評議員・役員・フェロー

未来設計実践塾 塾頭(1期) 山崎哲史

京都市役所勤務(現在,教育委員会事務局)

京都府舞鶴市出身,2児の父。

京都市職員として採用されて16年目,一貫して教育行政に従事しています。

子どもの時に学校嫌いだった私が…,大学で建設工学や環境工学を専攻していた私が…,など教育とは縁遠い不思議なめぐり合わせです。しかし,「教育は国家百年の計」と言われるように,社会の根幹を左右する重要な責務。皆さんとともに,次代を担う人づくりに努めていきたいです。  

と言うものの…,我が子の教育すらなかなか難しい(笑)

 
信頼資本財団について

~「竈金の精神」を今に!~

 

 皆さん,「竈金(かまどきん)の精神」という言葉を御存知ですか?


 京都はかつて,明治維新で都の地位を失い,都市衰退の危機に直面しました。
 この時,京都の町衆は,文部省がまだない明治2年「子どもさえしっかり育てれば未来は明るい」と,子どもがいるいないにかかわらず,竈のある家が「竈金」と呼ばれるお金を出し合い,地域の子どもたちが学ぶことのできる小学校を創設し,運営の主体を担いました。

 「まちづくり」「ひとづくり」を「みんなごと」として認識し行動する,まさに持続可能な未来に向けたSDGsの理念と軌を一にする価値観が,今から150年前の京都に息づいていたのです。

 翻って現代社会を俯瞰すると,「カネさえあればいい」,「自分さえよければいい」との風潮が支配的で,社会の分断と軋みが顕在化する様相を呈しており,未来への不安と焦燥を覚えることが多くなりました。

 果たして私たちは幸せなのだろうか,子どもたちに明るい未来を託すことができるのだろうか(私は2児の父親でもありますので),全体の奉仕者たる公務員として,一人の人間として何ができるのかを考えた時,決して何かの不可逆的な犠牲に依存することがなく(修復不可能な自然環境や人間関係を招くことなく),「竈金の精神」の要諦である,多様性を認め合い,多様な他者との「つながり」をいかに張り巡らせていくのかが大切ではないかとの結論に至りました。

 その「つながり」は,一昔前の地縁的なコミュニティを取り戻そうという単純なものではなく(それも大事ですが),SNSの普及により容易に形成することが可能になった興味関心に応じたコミュニティを含めた,重層的に存在する複数のコミュニティを行き来できるような社会のイメージを持っています。科学技術の進化が生活のあらゆる面に浸透し,変化の激しいそんな新たな令和の時代にふさわしい「竈金の精神」のカタチを創造していかねばならない,そう思っていたときに,信頼資本財団に出会いました。


 信頼資本財団は,過度な経済合理性に陥ることなく(この時代,経済性を無視するわけにはいきませんが),信頼に基づく豊かな関係性を構築することが人々の行動動機となる,そうした持続可能なより良い社会づくりに向け,熱い心をもち,懸命に活動される方々がクロスするハブのような場です。その多様性ゆえ,常に新たな発見があり,コラボレーションによりイノベーションが生まれそうなワクワク感が溢れています。

 しばしば「未来予測」という言葉を耳にしますが,未来は予測するものではなく,創造するものです。人は微力であるが,無力ではない。みんなで笑顔あふれる社会を創っていきましょう!