シンライノコトバ

【 「It Gets Better Project」に思う差別】

LGBTであるということで差別されない社会を求めて始まったこのプロジェクト。
「私は〜である」と言えない社会。
何もLGBTの人達だけの問題ではない。

私は、差別を軽蔑しています。

国籍・性別・家系・出生地・居住地・性的マイノリティか否か・肉親との関係・障がいと言われるものの有無・身体的特徴・病気など、あらゆることから差別をする社会を変えたいと思う者の一人です。
我々は、たまたまその岩の間や岸辺の湿地に芽吹いて必死に育つ木々のように、たまたまある国のある地域のその両親の元で生まれた「種」のような存在です。

恵まれていない過酷な環境で逞しく育つ「種」も、どんな「種」もみんなそれぞれに個性を持って育っていきます。
どんな人も差別されない、どんな人も「棄民」にならない、そんな社会を構成する一員でありたいと東北大震災以降は特に強く思ってきました。

その大震災からわずか5年しか経っていない日本、自然災害は避けられないから防災に力を入れるべきだと叫ばれてきた日本で、またも地震で孤立する人たちを見ることになりました。
今度は何度も訪問してきた熊本でした。
自分達でエネルギーをつくることが出来れば、あの日のように寒さの中で取り残されることはないと考えた宮城県南三陸の人たちと共に、地域の規模と廃棄物に合わせたバイオガス施設を立ち上げ、たくさんの人に見学をしてもらった矢先でした。
また、数万人が、停電、断水、ごみや捨てざるを得なくなった大量の物の処分先不足の中で孤立し、心身共にダメージを受けている様子を伺い、非力とは言え、皆と力を併せ、この国の対応をわずかでも変えることが出来てこなかった自分を情けなく思いました。

命あるものとして、あらゆる命を敬い、頂くものに感謝する気持ちがあるならば、差別など出来ない。
差別の気持ちが無ければ、「棄てられた」と当事者に思わせるような扱いは、個人としても、組織としても出来ない。

東北で被災した人たちも、福島原発の影響を受け続けている人たちも、今回熊本の避難所等で長い時間を過ごすことになっている人たちも、未来に向けて全力で救う体制が、自ら税金を納めることによって成り立たせている国や自治体から取られるならば、困難はあっても良くなるだろうという希望を持てるはずです。
逆に、自分とは住む世界が違う庶民に対してという思いを持ちながらの救援体制構築であれば、扱い方でその差別が伝わり、苦しみを増幅させるだろうと思います。

そもそも、そんな社会から差別が減っていくはずがなく、様々な抑圧やいじめが続き、自殺を選ぶ人も後を絶たぬままです。

しかし、嘆いていても始まらない。「民」として出来ることを引き続きやっていきます。

信頼資本財団は、リーマンショックの翌年に新しい社会を作るためには、新しい資本が必要と思い、経済的動機性でなく社会的動機性で動く、人・もの・金・人と人の関係性を信頼資本と呼び、感じるしかない「信頼」を、意識できるものにしたいと考えて設立した団体です。

活動8年目に入り、実感として「人間は人間を必要としている」とますます強く思うようになりました。
是非、微力だけれど無力ではない「民・みんな」の力で、共に新しい時代の風を興していきましょう。

 

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この場を借りて、熊本支援募金へのご協力に

御礼申し上げます。誠にありがとうございます。

 

It Gets Better!

2016年 5月

信頼資本財団 理事長 熊野英介

 

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*「シンライノコトバ」4月分は休載してしまい、申し訳ございませんでした。

* 2016年4月14日に熊本地方に発生した地震により、被災されたみなさまへ心よりお見舞い申し上げるともに、お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りいたします。

現地にて復興活動にあたる共感助成先への支援募金を受け付けております。

引き続きのご支援、どうぞ宜しくお願い致します。

ご支援はこちらから

 

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